1/3派を救いたい

議論




1/3派を救いたい

先日、Twitter(X)で一つの数学問題が話題になりました。

これは問題文が面白いばかりでなく、その正解が1/5なのか1/3なのかで議論を呼びました。

Twitter(X)上では見た感じ1/3派が多く、私もその1人。
ところが正解はどうやら1/5で、1/3だとバツを喰らってるようでした。

1/5派の理屈はこうです。

  • ドアをノックされた際にメンバー全員が同様に確からしく返答する機会がある。
  • その上で返答したのが女性であるなら、女性5人全員に均等にケースが分けられ、そのうちルームメイトが男性であるケースは1つ。

1/3派の理屈はこうです。

  • ノックされる部屋は同様に確からしく均等である。
  • 女性が返答したのだから、その部屋には少なくとも1人女性がいる。
  • そのケースに当てはまるのは3で、そのうちルームメイトが男性であるケースは1つ。

1/5派は、ノックされた時点では均等にどの部屋もノックされる可能性があるが、女性が返答した時点で、女性2人の部屋である確率の方が男女1人ずつの部屋よりも2倍高いと主張しました。

この説明を聞いても1/3派の自分にはどうしても引っかかるし、その説明をうまくできないでいた自分に歯痒さを感じていました。
もちろん理解はできるのだけどと。

前提として、「必ず手が塞がっている方が応答し、そのルームメイトがドアをあけるものとする」という注意書きが問題文にあれば、まごう事なく1/5です。
ところがそのような特記事項がなく、偶発的に起こった状況を、全てのメンバーに当てはめて前提条件とする事に違和感しかありません。

実務でそのような確率計算をしたら怒られます。
統計学上の誤謬が起こり得ます。

数学徒は、「全事象が起こり得る可能性を、同様に確からしいものとする」慣例があると主張するのですが、今回はその慣例にすら当てはまらないような気がしました。

例えば、両面が黒のコイン2枚と、片面が黒で他面が白のコイン1枚、計3枚のうち1枚を無作為に選び、その片面を見たところ黒でした。その裏側が白である確率は?と問われれば、1/5で間違いありません。
コインも無作為に選んでいて、どちらの面を見るかも無作為であるためです。

ですが、私個人的には今回の問題は、
その3枚のコインを無作為に選び、見ないで誰かに渡した。そしてその誰かがこちらに黒い面を見せながら、裏面が白である確率は?と聞かれているのと、状況的には似ていると主張しました。

こうなると完全に個人の捉え方の話になってしまいそうなのですが、最終的に最も納得のいく説明を思いつきました。

手が塞がっている状態でも応答した女性が、逆の立場だった時、つまり自分の手が空いていて、さらにルームメイトの手が塞がっている状態の時に、優先的に応答しないとは考えにくいと言う事です。
逆に手が空いていても応答しなかったルームメイトが、逆の立場になった時、つまり自分の手が塞がっていて、その女性の手が空いている時に限って突然優先的に応答するとも思えない訳です。
したがってこの部屋ではほぼ優先的にこの女性が応答していただろうと思われます。

つまり立場が逆転しても成り立つ事例ではなく、女性2人部屋だった場合でも、その2人ともに同確率でケースを割り振るのはおかしいと内心感じてた訳ですね。

というわけで紆余曲折を経ましたが、1/5派にも納得を頂けたのではないでしょうか?

反論はいつでも受け付けてます。

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