フィラメントが切れるのは電気屋の陰謀か ひろゆき氏
フィラメントが切れるのは電気屋の陰謀か
ひろゆき氏「切れない電球は技術的には作れるが、電気屋が儲けるために、カルテルで作るのを禁止している」
これはちょっと古いネタなんですが、2チャンネル創始者ひろゆき氏の2年ほど前の発言です。
理系の方々は一瞬で脳内論破してしまったと思うのですが、文系の方にもわかるように説明します。
実際にポイボスカルテルというのは存在しました。 そしてフィラメント(電熱線)を太くすれば、当然電球は長持ちします。
ここまではいいですね。
ただフィラメントを太くすると、当然ながら抵抗が小さくなります。
電気が流れやすくなるんですね。 川幅の細い川より、太い川の方が抵抗なく水が流れやすいのと同じです。
電気代(電気の消費量)というのは、電力量に比例します。 電力量は
電圧 x 電流 x 使用時間
で求められます。 このうち電圧は一定ですので、電流と使用時間によって電気代が決まります。
電流は先ほどの説明通り、抵抗が大きければ小さく、抵抗が小さければ大きくなります。 と言うことは、フィラメントを太くすれば、抵抗値が小さくなり、電流がたくさん流れ、電気代が嵩みます。
これを防ぐために、当時の技術で最も効率的なフィラメントの太さを計算し、協定を結んだのがポイボスカルテルです。
さらに言えばフィラメントが一定以上に太くなれば、相対的に他の箇所の抵抗値が無視できなくなります。
本来、フィラメントだけが発熱してほしいのに、回路全体が発熱し負荷がかかり、故障の原因ともなります。
内部抵抗で電流の流れる量をおさえる事は可能ですが、フィラメントにかかる電圧が下がるので暗くなります。
ひろゆき氏が例えに出しているバイセンテニアルライトバルブ(200年電球。センテニアルライトバルブ、100年電球ともいう)について考えてみましょう。
これはその名の通り、200年切れない電球なんですが、1901年から点灯し続けているようです。 非常に暗く、その上電気代が嵩むため、ギネス記録のためだけに維持管理がなされているようです。
到底実用性はありません。
最後にひろゆき氏「抵抗値が高ければ高いほど、電気エネルギーは熱と光に変換されます」
自分でフィラメントは細い方が抵抗値が高く、明るいと言ってしまっています。
決まり手は、ひろゆき氏お得意のセルフ論破でした。
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