インフレとバブルの違い

経済




インフレとバブルの違い

よくバブルを経験していない世代の人たちが、自分たちは不景気しか経験していない、バブルを経験したかった、みたいな発言をしているのを見かける事があります。

果たしてバブルってそんなにいいものなのか?
いや僕自身、バブルの最後期の生まれなので、実感としてバブルを経験した事はありません。

聞くところによれば、朝車を買って、夜それを売れば儲かるようなそんな景気だったそうな。
ん?今も一部の業界でそういう転売は生きてますね、絵画や高級時計、ポケモンカードなどですね。

まーほとんど全ての資産価格が上がり続けた当時とは全く状況は違うのでしょう。
サラリーマンの給料もどんどん上がって、失業率は下がって、起業家も儲かる、そんな夢のような時代だったのでしょう。
物は作ればどんどん売れるから、在庫を気にせず作りまくれって事にもなるだろうし、不動産価格も上がるから借金してでも土地を買っておけって話になる。

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ここまで聞くとインフレと違いはありませんが、いずれ弾けるものと、弾けないで永続するものに分けられるかもしれません。
人によって定義はまちまちだろうと思いますが、ここではバブルはインフレの一形態で、最終的に弾けたものとします。

グリーンスパン元FRB議長の有名な言葉、「バブルは後になって初めてバブルだったとわかる」というのも、その違いを意識しての発言だと思われます。
あるいは単に、景気の実感は常にネガティブで、後になってあの時の方がよかったと郷愁的になるって意味かも知れませんが。

ところで最初の質問に戻りますが、本当にバブルってそんなにいいもんですかね?
みんなが夢の中にいて、借金してでもマイホームを手に入れて、事業融資を受けてビジネスを手がけて。
良いタイミングで波に乗れた人はいいですが、弾ける直前に乗っかった人は、ひどい借金だけが残ったという話もよく聞きます。

サラリーマンは名目賃金が上がりますが、物価も上がっていたため、バブル中は恩恵は少なかったでしょう。
それでもコツコツ貯金をしていた人にとっては、バブル崩壊後の資産価格の下落でゆとりのある生活ができたかもしれません。
とはいえバブルが長引けば貯金は目減りするので、必ずしもそれが最適解とは言えません。

だとすれば永続する、ハイパーでないインフレの方がいいのでは?って考えます。

まあどういうポジショニングをするかで、どう転ぶにしても、トクをする人と損をする人は現れるんですよね。
バブルを経験したいって言う人たちが、はたしてトクをするポジショニングができるのかどうか。

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